裁判員制度について考える

R25 [5.26 No.45]にも取り上げられていました.
多くの人が経験できないというレア度を行動の1基準としている私としては興味がありますが,
不安もあり,自分の意見はあまり参加したくないに属すのかなぁと読んでいました.
しかしその不安はたぶん無知によるものだろうと思い,これを機に裁判員制度について考えてみることにしました.

読書家は保険屋さんによれば法務省のサイトが良くまとまっているらしいのでとりあえずそちらで疑問の解決を試みます.
あなたも裁判員!
確かにまとまってます.
手続きとかは選ばれたらでいいので特に気にしてませんが,裁判員制度に関してはいくつか不安要素となる疑問がいくつかありました.
その疑問も裁判員制度Q&Aで大抵の疑問は解決しました.
あなたも裁判員!>最高裁判所HP「裁判員制度について」>裁判員制度Q&A
このQ&Aから自分が疑問に思っていたことを中心にメモ的にまとめ,Q&A形式にしてみました.
同じように疑問を持っている人も多いんじゃないかと勝手に決め付け,そういう方に役に立ったらいいなぁと思ったりしています.
※言うまでもありませんが,正確な情報を知りたい場合は上記リンク先などで確認してください.

裁判員制度個人的Q&A
・裁判って1日で終わるの?
 →裁判によりまちまち.一般的に数日(2~3日?)かかります.(Q13参照)
  何年もかかったりはしません.(Q3参照)
・何日も裁判員やってたら大学の授業に出られません.単位を落としたら困ります.
 →辞退可能です.(Q7,8参照)
・仕事があるんですが辞退はできますか?
 →単に仕事がある,忙しい,というだけでは辞退は出来ません.(Q12参照)
・我が社の運命を左右する重大な契約があるので裁判員とかやってられません.
 →著しい損害を生む可能性がある場合は,裁判所の判断によって辞退を認められます.(Q12参照)
・何日も仕事を休んでクビにされたら困ります.
 →法律により保護されていますので大丈夫です.(Q15参照)
・交通費は自腹?
 →交通費,必要なら宿泊費が払われる予定です.日当も出ます.(Q14参照)
・素人の私が判断していいの?
 →判断は一人ではないですし,裁判官もいるので大丈夫です.(Q11参照)
・ってか興味ない.
 →裁判を身近で分かりやすいものとし,司法に対してより信頼を深めると言う目的なので協力してください.(Q1,16参照)
・被告や関係者に逆恨みされるか心配.
 →氏名,住所等の個人を特定する情報は公にされないので大丈夫です.(Q9参照)

選ばれたら有無を言わさず参加しないといけないかと思いましたが,
止むを得ない状況の場合は辞退も出来ると言うことが分かってよかったです.
しかし,疑問も残ります.
判断する自信がないという声に対して

 裁判員の仕事に必要な知識は,裁判官が丁寧に説明します。検察官や弁護人も,一般の人にも分かりやすい裁判が行われるよう努力します。また,裁判員制度は,あなた1人に判断をしてもらう制度ではなく,裁判官と裁判員が十分に話し合いながら,最終的な結論を出す制度です。

と返していますが,裁判官との評議の際に裁判員は裁判官の意見に飲み込まれてしまうんじゃないかという気がします.
特に自身がないという人が裁判官と意見対立したときに自分の意見を通すのは難しいでしょう.
こうなっては結局裁判員制度も形だけで意味をなさなくなってしまいます.
とりあえず始めて,国民に制度をなじませるしかないんですかね.
それと,仕事をしている人が裁判員に選ばれた場合ですが,
裁判員のために仕事を休んだことを理由に解雇されないのは分かりましたが,
このときの休みって有給休暇を使うのでしょうか?欠勤になるのでしょうか?
有給休暇が減ってしまうのも困りますし,欠勤となった場合は日当が給料と見合わないと納得できないと思います.
そして,私が一番気にしてたのは最後の項目です.
氏名,住所が分からなくても自分の顔が相手に分かってしまうのでは,不安はなくなりません.
アメリカでは陪審員制度がありますが,逆恨みで事件とかないんですかね?
気になるところです.
まとめてみたところ,私個人の意見としては制度には賛成ですし,
参加意識としては参加してもよい,ですね.
我先に!と裁判員をやりたいわけではないので参加したいとまでは言えません.
しかし上に書いたようにいくつか見直してもらいたい所もあります.
実施されるまで更に議論を深めてもらいたいと思います.
最後に,裁判傍聴について詳しく書かれたサイトがあるので紹介しておきます.
(これも読書家は保険屋さんの所で知ったんですが….)
制度が始まる前に一度くらい傍聴を経験しておくのもいいかもしれません.
裁判傍聴同好会

コメント

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