中国への再入国:ビザ再取得の経緯

紹介

3月に中国に戻り2週間のホテル隔離生活を経験したが、6月頭に日本に戻ってきたため今回7月に再び中国へ入国するにあたりビザを再取得する必要があった。
中々狭き門と言われるビザ再取得について事例として紹介しておく。

現在中国への渡航は難しい。
渡航の難しさは2つあり、一つはビザ、もう一つは航空券である。

ここではビザの話をする。
中国政府は3/26に発行済みビザに対して暫定停止措置を取ったため、通常ビザなしで出来た14日間の滞在はもとより、居留許可やマルチビザを持っている人も入国できなくなってしまった。
一方で3/28以降に発行されたビザであれば入国可能という事で、3/28時点で中国外にいた人、3/28以降に中国に出国した人は改めてビザを取る必要がある状況である。(※具体的な施行日は曖昧)

そしてこのビザが当然のことながら取得が中々困難であり、また情報が少ない事もあり春節や対コロナ退避で日本に行ったまま中国に戻れない日本人が多くいるというのは一部報道でも知られている通り。

私の場合は居留許可を持っており、就業許可も残っている状態でのビザ再申請であるが、参考までに経緯を簡単に記しておく。
4月の異動で新規にビザを取得しようとしている人とは状況が異なるので注意していただきたい。

先の隔離レポートにある通り私は3月中旬に一度中国に戻ったため、政府施策であるビザの暫定停止には間に合い、そのまま中国に留まる分には何も問題は無かった。ただ6月上旬に日本へ帰国する必要があり中国を出国。この時点で居留許可は入国に使えなくなり、再び中国に入国するには暫定停止措置が解除されるかビザを取り直す必要が生じた。

中国での元の暮らしに戻るまでの流れは次の通り。
もっとも一部は経過途中なので正しくない可能性もある点ご了承いただきたい。

  • 赴任先(中国の会社)から働きかけて省の招聘状を発行してもらう
  • ビザ申請用紙を作成
  • 上記を以ってMビザ(商用90日)を申請、取得
  • 中国へ入国
  • 就業許可は期限内なので認証済み犯罪経歴証明書を以って居留許可に切替

最後のポイントで犯罪経歴証明書が必要となるのだが、事前準備も不要なので入手だけは中国に戻る事が決まったら日本で一番最初にすべき事だと思う。

  • 犯罪経歴証明書を入手
  • 赴任先から認証取得の必要性を説明した状況説明書(*)を出してもらう
  • 犯罪経歴証明書の外務省、中国領事館の認証を取得(後日郵送も可)

(*)状況説明書は赴任先(中国の会社)、赴任元(日本側)の両方があると良いらしいが中国側だけでも往々にして通るらしい。実際私も中国側だけで通そうとしており、通る見込みである。
しかし逆は弾かれる可能性があるとの事。つまり中国側からみてその人物がいかに必要かという事を訴える事が重要なポイントという訳である。

さて、一連の流れの中で一番難しいのはMビザの取得だと思う。
ビザ申請に際して招聘状を必要となるのだが発行レベルが省であり、難易度が高い。そもそも前例のない事なので現地企業の総務が申請の仕方を調べるところから始める事になるかと思う。
現地企業が依頼を出して、区→市→省と申請が上がっていくイメージであり、関門の多さが申請の門を狭くしている事を容易に想像させる。
招聘状の入手が出来たらビザ申請用紙を埋めて申請、となるわけだが次の難関がビザの申請だ。

しかしビザセンターがやる気ない。
いやっ、実際の所はとても忙しく頑張ってるのかもしれないが傍目にはそうは見えない。というのもコロナの関係で週2日しか開業していない。また電話が繋がらない。
この問題点への対策は中国ビザに特化した代理店に頼むことだと思う。私はそうした。
ビザセンターも中国へ戻りたい外国人で忙しいので恐らく一般の問合せは無視されているのではないだろうか。
メールは試してないが埋もれたり無視されたりするリスクがある上、性質上即レスは無いのでメールで問合せをする際は時間に余裕をもって行うべきだと思う。

私の場合は急ぎであったのでメールは鼻から頼りにしておらず代理店頼み一択でした。
どれくらい急ぎだったかと言うと以下の通り。
6/18 7/10のフライトを予約しており、そろそろ何かしらの準備が必要ではないかと現地へ問合せ
6/19 帰国に向けて犯罪経歴証明書を入手するよう中国側総務より連絡あり。Mビザ取得に向けての招聘状は申請中だが間に合うかは微妙との事
6/22 警察署へ犯罪経歴証明書の発行申請、受け渡しは7/6と言われる
実際には申請者も少ないご時世なのか7/2には受取り可能になったが、認証期間を考えると7/10のフライトに持参するのは間に合わないので中国へ郵送する手筈を取る
6/25-27 中国が端午節連休、招聘状が間に合うか焦る
6/29 招聘状が下りたとの連絡を受け、急いで代理店とコンタクトを取る。30日午前中までに申請が必要との事
6/30 事前に準備していた書類とパスポートを持って代理店へ行く(招聘状はPDFでOK)
7/7 ビザ受け取り、パスポート返却
7/10 成田空港よりフライト

前述の通りビザセンターが週に2回しか開いていないため、7/7に受け取れないと間に合わないというギリギリな状況でのビザ取得となりました。

今回新たに取得したMビザ 1回のみ有効なので入国の際に斜線が引かれる

ビザはギリギリ間に合い、幸い予定のフライトで中国へ戻る事が出来ましたが、その後の手続きで必要となる犯罪経歴証明書の手配については次の通りです。

まず、居留許可への切り替えに必要となる書類については最終学歴の卒業証明書、健康診断の結果、犯罪経歴証明書(無犯罪証明)との事。その中で卒業証明書は前回のものが流用可能、健康診断は中国でも実施可能であるものの、犯罪経歴証明書だけは有効期間が6か月である事から再取得が必要という事で今回の状況に至っています。

警察署からの受け取りが7/6と聞いていたので手持ちで中国に持って行く事は出来ず、本社に郵送を依頼する事としました。
結果としては7/2に受取り可能ではありましたが急ぐ必要がなくなったのでビザの申請で出かける7/7に受取り、ビザと同じ代理店に承認を依頼。7/22頃に受領できそうだと回答をもらっています。

7/18日現在、私はまだ上海のホテルで隔離中なのでこの後どうなるか不確かな部分もありますが8月上旬には隔離も完了しており、書類一式が揃って居留許可への切り替えが出来るのではないかと考えています。

冒頭で書いた渡航の難しさの2つ目である航空券については別途投稿するよていですが、航空券確保の難しさの為、予め航空券を予約している場合、私の様にスケジュールがタイトになる可能性に注意して準備を進めて下さい。

中国への帰国で困っている出向者にとってイメージアップの一助になればと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました