愛・地球博の入場券にも使われているミューチップ.
そのミューチップの通信距離が2倍に伸びたようだ.
「ミューチップ」通信距離を2倍強に 物流向けラベル開発|ITmedia
日立、無線ICタグ「ミューチップ」の通信距離を拡大–物流用途目指す|CNET Japan
通信距離が2倍になり70cmになったらしい.
どんな需要があるのかと思ったら主に荷物の仕分けといった物流での用途のようで,
直接この技術の恩恵を感じる事はなさそうだ.
興味深いのはこのような小型で最先端と言える技術に八木アンテナの原理が応用されていると言う事.
こんなところまで応用が利くと聞くと,原理も分からずとも八木アンテナの凄さが分かる気がする.
もう一つ気になったのは通信距離の拡大により通信の混乱は起きないのか?と言う事.
物流での利用が想定されているようだが,どんどん流れてくる配達物を読み取る際に読み取るべき対象物の前後の情報も読み取ってしまう事はないのか?と言う疑問である.
その辺はベルトコンベアに流すタイミングなどで調整を図るんですかね?
それとも複数の読み取りを同時にできるんでしょうか?
後者ならば買い物での一括会計もできるようになりそうですね.
このミューチップというICタグの技術は凄い事は分かっていましたが,広く普及させ一般的にさせるのにはコスト面の問題がありました.
今では一般的になったバーコードですが,あれは印刷をすればいいだけでした.
ミューチップで商品管理や会計をするとなれば,便利になることは言うまでもありませんが,
バーコードのように一般的になるにはバーコード表示をするのと同じくらいのコストになる必要があると思います.
パッケージ商品は他の印刷と一緒に行うので実質”バーコードに対してのコスト”というのはかかっていないんじゃないかと思います.
なので,ミューチップの普及はコストがカギを握っており,かつこの問題は難しいと思っていました.
しかし,今回の記事では量産化で10円程度.
もうちょっと安くなってほしい気がしますが,単価が高い商品へつけるならば十分安いと言えるんじゃないでしょうか.
更にコストが安くなれば,スーパーで売られている商品に当たり前のように取り付けられ,
商品を入れた買い物かごをゲートに通すだけで会計が済むという話も実現しそうです.
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ニュースリリース|日立製作所
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